ドラマ「赤い運命」の概要
赤いシリーズ第3弾「赤い運命」は、1976年4月から10月にかけて放送された、山口百恵の主演作ドラマです。
キャストは、宇津井健以外は、イレギュラーな人ばかりで、まず恋人役が三浦友和でないというだけで、放送前からブーイングの嵐だった。
最初は恋人役として設定されていた南条豊は片思いのままで終わってしまうことになる。
さらにこれが尾を引いて、それほど人気が出ず今に至る、この番組の一番の被害者は彼かもしれない。
伊勢湾台風のドラマ
冒頭は、おどろおどろしいナレーションとともに、伊勢湾台風のニュース映像が流される。
これは脚本家が、たまたま山口百恵が生まれた年に、伊勢湾台風があったということに、この悲劇を思いついたとされる。
ドラマ「赤い運命」のキャスト
吉野信人・・・宇津井健
島崎直子・・・山口百恵
大竹由美子・・・岸田今日子
大竹修三・・・前田吟
吉野剛造・・・志村喬
山村美矢子・・・有馬稲子
島崎栄次・・・三國連太郎
ドラマ「赤い運命」のあらすじ
裕福な検事夫婦の一人娘として生まれた百恵。
しかし、伊勢湾台風の被害者として、赤ん坊のまま行方不明になる。
母親もまた行方不明。のちに、記憶喪失者として登場しキーマンになる。
伊勢湾台風から17年の歳月がたち、とある孤児院が火災に合う。
その際に、孤児たちが孤児院に連れて来られた時に、身に着けていた物や身元確定になる物などの取り違え事件が起こる。
そしてその火災がニュースになることによって、多くの子供たちの親が名乗りを上げ迎えに来る(ニュースにならなければ迎えに来ないような親ならば、戻らなければいいとも考えられるが)。
そこで、百恵ちゃんは本当ならば宇津井健の子どもであるのだが、持ち物の取り違え問題で、犯罪者設定の三國連太郎に引き取られる。
百恵ちゃんの代わりに宇津井健に引き取られたのは、秋野暢子である。
孤児院から、検事という上流階級の家に行った秋野暢子は、嫌味なお嬢様然として、貧乏一筋の家に引き取られた百恵ちゃんをいじめる。
さらに、百恵ちゃんは、三國連太郎に、毎週これでもかこれでもかといじめられ続ける。
結局は、紆余曲折合って、百恵ちゃんが宇津井健の本当の娘だと言うことが判明し、三國連太郎は刑務所に行き、めでたしめでたしで終わる。
ドラマ「赤い運命」の感想
これを改めてみると、日本帝国という国の犠牲になった三國連太郎の言うことの正しさ、説得力が違う。
温情派であっても冷静な判断を求められる宇津井健が、いかに自分勝手であり、なんならば金があるから百恵ちゃんも秋野暢子も自分が養うぞといった上級国民プリが鼻につく。
このドラマは、運命の名のもとにいじめられ苦難にあっても、我慢していればいつか真実はわかるという、ディズニーが好みそうなシンデレラストーリーだったなと思う。
子どものころには百恵ちゃんを思うがゆえに許せなかった三國連太郎の演技力の確かさを垣間見られる逸本になっている。
「赤い運命」のレビューを調べてみた
水瀬いのり さん、「運命の赤い糸」を聴きながら、漫画やドラマを見ると情景が思い浮かぶ。 ミュージックライン nhkfm
かつてのライバル同士の教え子が複雑な血の運命に弄ばれながら競い頂点を目指す。大映ドラマだねー。赤いシリーズ?(昭和思考) BW_golf
綾瀬はるか主演でのリメイク作品
この作品は、2005年に綾瀬はるかさんが主演でリメイクもされています。
赤いシリーズ「赤い疑惑」もありますので、下記の記事も参考にどうぞ。

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