デヴィッド・リンチは、1946年生まれのアメリカ合衆国モンタナ州出身の映画監督。
美術アカデミーやアメリカン・インスティテュートで絵画から映像制作にいたるまで幅広く学び、映画だけでなく現代アートや音楽の分野でも独自のセンスを発揮しています。
カルトの帝王「デヴィッド・リンチ」の作風
公開ごとに話題となるカルト映画を監督した事から「カルトの帝王」と呼ばれている。
作風は、自身の内なる衝動をイメージに変換させたシュールなストーリーと独特の映像美を得意とし、時には難解なイメージを与える作品が多く、特に『ブルーベルベット』のオープニングでは魅力的な歌声から、うって変わってのストーリー展開でドキドキスタート!
危険でアブノーマルなリンチ・ワールドは、トラウマ級の不思議な魅力に満ち満ちています。
「デヴィッド・リンチ」監督のおすすめランキング
デヴィッド・リンチ監督のおススメの作品を3作品紹介します。
最後に低予算でありながらもリンチ監督を有名にした「イレイザーヘッド」のヒット作品も紹介いたします。
【第3位】SF超大作『デューン/砂の惑星』

砂に覆われ巨大な虫が支配する砂の惑星「アラキス」を舞台に、映像化が困難とされたSF小説を映画化…賛否両論渦巻く超大作!
みどころ
この映画、当初はそうそうたる出演者やスタッフで準備されたが、巨額の製作費を捻出できず製作は中止。
その後、イタリアの映画プロデューサー、ディノ・デ・ラウレンティスが権利を買い取りリンチ監督の抜擢で製作したが、壮大な物語を大きくスケールダウンせざるを得ず映画はまとまりに欠く内容となり、公開当時は賛否両論で批評は真っ二つに!
しかし、単なるSF映画にとどまらずリンチ監督独特のドロドロした悪趣味的世界観が全面にでており、マニアの間ではSFカルトとしての評価も得ている。
荒涼とした砂の惑星、砂虫の恐ろしい造形、ゴシック調の圧倒的な様式美など独特の世界観に満ちたSFダーク・ファンタジーが魅力的!
【第2位】奇形の男の数奇な運命『エレファントマン』

19世紀末に実在した奇形の青年の数奇な運命と彼をとりまく人々との交流を通して人間の尊厳に鋭く迫る物語。
最優秀作品賞などアカデミー賞8部門にノミネートされ大ヒットに!
みどころ
この映画は、脚本を気にいったリンチ監督が6つの製作会社に映画化を打診するも「こんな怪物映画は売れない!」と全て断られてしまったという。
確かに映像化されたその容姿は異形の「エレファントマン」で、白黒の怪奇映画風…。
リンチは感動のヒューマニズム作品なんかではなく、「奇形」という存在をかなりの興味本位で痛々しく絶望的に描き、見ている人に不快感しか与えませんでした…それがリンチの狙いだと思われるし、「好奇心という非情」が浮き彫りとなってくるのです。
【第1位】センセーショナルな傑作『ブルーベルベッド』

一見のどかな町で、大学生の青年は入院した父親の見舞いに行った帰りに草むらで人間の「耳」を発見する…不法侵入や覗き、倒錯的なストーリーが展開するリンチの最高傑作!
みどころ
この映画、実にセンセーショナルな作品で公開と同時に論争を巻き起こした問題作!
登場する女性が身も心もボロボロの状態で、素っ裸で通りに出てくるシーンが衝撃的で暴力シーンも多くあることから、良識的な人々の道徳心をかなり刺激しました。
しかし、結果的には高い評価を受け多くの賞を受賞し、興行的にも大成功を収める!
一見穏やかだが、表面的な裏に潜む人間の欲望と暴力が渦巻く暗部を描き出し、リンチならではの才能を存分に発揮した作品と言えます。
鮮烈なデビュー作!『イレイザー・ヘッド』
1977年に、若き日のデヴィッド・リンチが製作・脚本・監督・美術・編集などを務め、5年の歳月をかけて完成させた映画で一部のマニアからは熱狂的な支持を受けています!
この映画で登場する、奇形の赤ん坊があまりにも不気味でリアル!
ストーリーはシュールで難解、理解不能不能…まるで不可解な悪夢を見ている気分に陥る。
観ていてつらい! 精神的に ”リンチ” を受けているような映画!
一般的な常識をことごく裏切りまくり、グロテスクで悪趣味な描写を繰り出すリンチ監督。
これからも”カルトの帝王”として、よりカルトチックな作品を見せてもらいたいですネ!
「デヴィッド・リンチ」の他の作品
- ワイルド・アット・ハート
- ツイン・ピークス
- ロスト・ハイウェイ
- ストレイト・ストーリー
- マルホランド・ドライブ
- インランド・エンパイア
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