『セッション』のラスト9分のドラムに圧倒!

洋画

衝撃の映画『セッション』はジャズの映画

「セッション」が高い評価を受ける理由は、劇中曲にもあります。

代表的なのは、映画の原題ともなった「Whiplash」。

この曲の作曲者はハンク・レヴィというトランペッターで、「変拍子の神様」とも呼ばれた人物。「Whiplash」もまた、複雑な変調子の曲です。「ムチを打つ」という意味の曲名は、互いに殴り合うようなニーマンとフレッチャーのある種暴力的な関係性を象徴するようなタイトルだと評するレビューもあります。

また、映画「セッション」にはストーリーに不可欠な要素として、実在のジャズプレイヤーやその楽曲が取り入れられています。

象徴的なのが、チャーリー・パーカーというアルトサックスプレイヤーがシンバルを投げつけられるような失態を犯しながらも、その屈辱をバネに世界的アーティストとして大成した、というエピソード。

鬼教師であるフレッチャーがしきりに生徒に辛く当たるのは、このエピソードがベースとなっています。

デイミアン・チャゼル監督が描く衝撃作「セッション」ですが、高評価を受けているポイントはどういったところなのでしょうか。

ここでは、映画「セッション」の見どころを特に見て行くことにしましょう。

衝撃の映画『セッション』とは!?

「セッション」の魅力とはまず、バンドやジャズといった題材を通して描かれています。

主人公のニーマンは、最初は内気で押しの弱い青年です。

伝説の鬼教師にスカウトされた名門音大のドラマー。

待ち受けていたのは、完璧を求める狂気のレッスンだった。

追い詰められた果ての、衝撃のセッションとは!?

映画『セッション』は映画評論家からも高い評価を受けています。

主演ふたりの演技は絶賛されており、特にフレッチャーを演じたJ・K・シモンズにとっては当たり役となったと評価されています。

また、演奏シーンのキレのある編集なども評価されており、編集技師のトム・クロスはアカデミー賞で編集賞を受賞しています。

その一方で、ジャズ愛好家からは低い評価を下されているという一面もありました。

フレッチャー鬼教師とのせめぎ合い

また、「セッション」の魅力として、感想やレビューなどでは主演のマイルズ・テラーとフレッチャーとJ・K・シモンズの白熱した演技のせめぎ合いがよく挙げられています。

感想やレビューサイドなどでも話題の「セッション」の見どころは、何と言ってもニーマンとフレッチャーの、ジャズへの情熱をかけたせめぎ合いの様子。

実は、「セッション」の映画の大半は、この二人が行うやりとりでストーリーが進んで行きます。

師事していた鬼教師の指導があまりに苛烈であったために、音楽の道を途中で断念。

ハーバード大学に進学し映画を専攻しますが、鬼教師から受けた指導がトラウマとなり、悪夢にうなされたといいます。

そんな自らの体験と向き合うため、製作したのが映画「セッション」でした。

28歳にして衝撃作「セッション」を作り上げたデイミアン・チャゼル監督ですが、その後2016年後悔の「ラ・ラ・ランド」はまたもやヒットとなります。

感想やレビューにもあるように、映画「セッション」がデイミアン・チャゼル監督のジャズに対する愛憎を荒々しくぶつけたような作風であるのに対し、「ラ・ラ・ランド」はジャズへの積年の想いを、かつての恋愛とともに回想するような作りとなっています。

荒削りさがとれ、より万人からの評価を受ける作りとなっているのが、大ヒット作「ラ・ラ・ランド」。

冒頭からラストまで、各シーンへの万遍ない評価が見られるのも特徴です。

人生を回想し聴き手に語るプロセスはセッションの枠組みが構造化され計画に基づいて調整されていたとしても話し手と聴き手の姿勢や人間性、関係性などによって変動的な要素や予測できない展開を
見せる可能性があることは容易に想像がつくことです。

作品の感想・レビューの中には、この作品に対して「デイミアン・チャゼル監督の『ジャズ』への愛憎を感じる」といったものも。

それもそのはず、映画「セッション」はデイミアン・チャゼル監督自身がジャズの道を志す中で映画と同じように鬼教師と出会い、挫折してしまったという経験がベースになっているのです。

高校時代、ジャズドラムに傾倒したデイミアン・チャゼル監督は、名門バンドでプレイするなど才能の片鱗を見せます。

「たとえ理解されなくても夢中にならずにいられない」といったテーマ、それを理解しあえる同士の存在が、相手が鬼教師であったとしても見つけ出せるかもしれない、といったストーリーは、音楽といったジャンルを超えて誰もが共感できるものだからこそ、「セッション」は高い評価を受けたのだ、といった分析も。

それゆえ、「セッション」はジャズについての専門的な用語なども数多く登場しますが、見やすい作りになっています。

衝撃のラストシーンとは!?9分に及ぶアドリブ

映画「セッション」は109分という短さながらも、ラストシーンには9分も割いているほど、ラストシーンは重要なものとなっています。

観客はそれまでの展開から、フレッチャーとニーマンが和解するかもしれないという予想を裏切られて、ラストシーンの演奏へと突入します。

予告で「9分19秒」と取り上げられる通り、このシーンはニーマンとフレッチャーの感情の全てがほとばしるような、バンドシーンとなっています。

一度はプロのジャズプレイヤーの夢が砕かれ、あるいは指導者としての道を閉ざされ、互いに激しすぎる情熱がゆえに挫折した二人が、ラストシーンでは互いしか理解できない境地へと至ります。

主に楽曲の演奏シーンとなっているため、セリフはありません。

ニーマンとフレッチャーの表情などから汲み取ることになります。

そのため、ふたりを演じたキャストの演技力は凄まじいと考察されています。

演奏だけでなく、ふたりの俳優の演技の凄味があり、特殊な師弟関係を見事に表している9分19秒だと考察されています。

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