ポール・バーホーベンは、映画界において異彩を放つ鬼才監督として知られています。
1938年にオランダ・アムステルダムで生まれ、ナチス支配下の幼少期を過ごした彼は、ライデン大学で数学と物理学を学んだ後、オランダ海軍での経験を経て映画界に足を踏み入れました。
バーホーベンは、その独特な作風と挑発的なテーマで世界中の映画ファンを魅了し続けています。
今回は、彼の代表作やその魅力に迫り、彼がいかにして映画界で名を馳せたのかをご紹介します。
ポール・バーホーベンの生い立ちとキャリアの始まり
ポール・バーホーベンは、1938年生まれのオランダ・アムステルダム出身の映画監督。
大学卒業後、オランダ海軍に従軍し、軍のためのドキュメンタリー制作に携わりました。
その後、オランダの人気TVシリーズの監督を務め、1971年に長編映画監督としてデビューしました。
第2作「ルトガー・ハウアー 危険な愛」(1973年)でオランダ国内の話題を集め、「4番目の男」(1983年)などで国際的にも知られるようになりました。
「グレート・ウォリアーズ 欲望の剣」(1985年)でハリウッドデビューを果たし、続くSFアクション大作「ロボコップ」(1987年)で一躍知名度を高めました。
ポール・バーホーベンの作風
ポール・バーホーベンの作風は、露骨で悪趣味とも言えるエロ描写や容赦ない暴力描写、道徳や倫理を無視した演出が特徴です。
これらの要素が批判の対象になることも多いですが、多額の予算を使い高いクオリティで描き、さらにヒットさせるという点で非常に優れた監督です。
ハリウッド進出後は、『ロボコップ』『トータル・リコール』『スターシップ・トゥルーパーズ』などの傑作や名作を次々と監督し、その名を知られることになりました。
一方で、そのあまりに露骨で悪趣味とも言えるエロ描写や容赦ない暴力描写・道徳・倫理を無視した演出は批判の対象にされる事も多く、1995年公開の『ショーガール』では全米中から凄まじいバッシングを受け、その年の最低映画に送られるラジー賞を総ナメにしてしまいました。
「ポール・バーホーベン」のおすすめ映画ランキング
【第3位】バグアクション『スターシップ・トゥルーパーズ』
![](https://www.moviereview.work/wp-content/uploads/2021/11/Starship-Troopers-300x158.jpg)
未来の宇宙で繰り広げられる人類と巨大昆虫型異生物・バグズとの戦争を社会風刺も込めて描いたSF大作。
この映画でバーホーベン監督が本当に撮りたかったのは「人と虫の戦い」。当時の最先端技術を駆使した迫力ある戦闘や特撮シーンは今見ても遜色ない出来栄えで見どころ十分です。
そして軍国主義への皮肉もたっぷりで、過激なエネルギーに満ち溢れた本作は公開時に賛否両論の渦を巻き起こしました。
【第2位】エロティックサスペンス!『氷の微笑』
![](https://www.moviereview.work/wp-content/uploads/2021/11/Basic-Instinct-300x169.jpg)
アイスピック殺人事件の捜査線上に浮かび上がった女性作家と、それに魅了される刑事を描いたエロティックサスペンス。映画史上に残る刑事室での「シャロン・ストーンの足組み直しシーン」が有名です。
体当たりの際どい演技を見せたシャロン・ストーンをスターダムに押し上げた作品でもあり、過激なシーンが多いため、お子さまと観るのは要注意です。
【第1位】サイボーグ警官『ロボコップ』
![](https://www.moviereview.work/wp-content/uploads/2021/11/RoboCop-300x200.jpg)
サイボーグ警官が悪と闘う活躍を描いた近未来SFアクションの金字塔。
爆発と飛び散る肉、ドロドロの血、記憶を消されてロボットとして生まれ変わった非情な戦いと、人間のときの記憶に苦しむロボコップの悲壮感がタップリと描かれています。
過激なアクションだけでなく、社会の権威主義や政治の腐敗も風刺的に描かれ、高く評価されました。
ラジー賞受賞!『ショーガール』
スターダンサーを夢見る女性がショービジネスの都ラスベガスで経験する虚飾とどろどろの人間模様を描いた作品。
公開後、その内容から評論家および観客から酷評され、その年の最低映画賞・ラジー賞に選ばれる始末となりましたが、記録破りの大ヒットを遂げました。
順調に “下品で不快な映画”を撮り続けたバーホーベンは、受賞式で挨拶!
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